ゴールデンウィークの最後の休日、御在所ロープウェイを利用して御在所岳に登り、
国見岳から根ノ平峠方面へ歩いた。眼下に迫るピンクの滋賀・三重県境の美しさに
じっと見とれてしまった。
一般的には前衛峰の鈴北岳、御池岳丸山、奥の平なども含めて広大なカルスト地形の山頂部を御池岳
という。鈴鹿最後の秘境といわれ、裏表日本と西東日本の交差点であり珍しい山野草が咲き乱れて、
登るたびに新しい発見があり、御池岳に嵌まってしまう登山者も少なくない。
4月上旬、鈴北の近江側の日当たりの良い斜面に咲いた福寿草の絨毯は見事であり、毎年この光景が見
られることを願っている。
5月上旬、甲津畑町から長い林道を歩き山道を上り大峠から緑の尾根の急登をして、
やっとの事で辿り着いた山上には見事に開花した石楠花が私を迎えてくれた。
5月は鈴鹿山系はどの山も花の季節である。しかし、滋賀県の花である石楠花が鈴
なりに咲く姿は初めて見たので感動した。
6月下旬から7月初旬にかけて御池岳の絶壁に咲くニッコウキスゲの花である。
信州・車山や日本アルプスに咲く高山植物として有名ですが、滋賀では朽木
や伊吹山にも群落があります。御池岳はこれらより南の位置にあり、日本で
一番南にある植生地です。氷河時代の残存種といわれ、太古の昔、近江の地
が大陸続きであった事を立証しています。御池岳は植物学的にとても貴重な
山である事が解ります。